「近江牛」とは、
『豊かな自然環境と水に恵まれた滋賀県内で最も長く飼育された黒毛和種』(地域団体商標(文字商標) 第5044958号)とされています。
この「近江牛」の中から、「近江牛」生産・流通推進協議会が、「A4、B4等級以上」など、協議会が認定したものを、「認定」近江牛としています。
「A5」や「B4」とは(社)日本食肉格付協会による牛肉の格付けのことで、アルファベット部分を「歩留まり等級」、数字部分を「肉質等級」と呼びます。
「歩留まり等級」は、一頭から食肉となる部分がどれだけ取れるかの割合によってA~Cまでのランクが付けられます。
「肉質等級」は、「脂肪交雑(BMS)」「肉の色沢」「肉のしまりとキメ」「脂肪の色沢と質」の4項目に対してそれぞれ5段階のランク付けをし、それらを総合したものとなります。
これは、大まかに言うと、どれだけ綺麗な霜降りが入っているかの「見た目」での判断となります。
どれだけ「美味しそう」であるか、と言い換えてもいいかも知れません。
ただし、よく勘違いされるのですが、これは、それが本当に美味しいかどうか、とは少々異なります。綺麗な霜降りであればあるほど人気があり高値になる傾向があるため、取引の目安として判定し、割り振られているに過ぎません。
もちろん、血統や産地、どこで生まれどのように育てられたかなども一切考慮されません。
歩留等級 | 肉質等級 | ||||
---|---|---|---|---|---|
5 | 4 | 3 | 2 | 1 | |
A | A-5 | A-4 | A-3 | A-2 | A-1 |
B | B-5 | B-4 | B-3 | B-2 | B-1 |
C | C-5 | C-4 | C-3 | C-2 | C-1 |
歩留等級
余計な油が少なく、身が多くついているかを見てA~Cのランクをつけます。
肉質等級
霜降り具合・色のつや肉のしまり具合やきめの細かさ・脂肪の色や質を総合的にみてランクを分けます。
カネ吉山本では、近江牛生産・流通推進協議会による「認定」近江牛であるかどうか、ということはさほど重要視していません。
それには、近江牛が何故美味しいのか、和牛最古の歴史を誇る「近江牛」というものがどのようにして銘柄和牛として全国に認知され、現在までその地位を築き、守ってきたかということを知る必要があります。
何故、近江牛は美味しいのか?
一言で言ってしまえば、「歴史と伝統に裏打ちされた日々のたゆまぬ努力の賜物」と言えますが、もう少し詳しく掘り下げてみましょう。